珍味の中でも特に種類が多い、イカ。
生で食べるお刺身から、あたりめなどの干物まで。
味も食感も食べやすく旨味たっぷりのイカは、日本の食卓には欠かせない食材です。
もちろん、おつまみでも大定番のまさに万能選手な魚介類。
イカとひと口に言っても、種類はたくさんあります。
アオリイカ、剣先イカ、ヤリイカにホタルイカなどなど…
食用だけでも30種は超えるといわれるイカですが、わかるようでわからないのがその違い。
今回は数あるイカの種類の中から、かね徳の珍味で特によく使用されている
「甲いか」「真いか」と呼ばれるイカについてお伝えします。
イカは主に2種類|コウイカ、ツツイカ
イカは大きく2種類に分けられます。
甲があるイカ (Cuttlefish)か、
甲がないイカ(Squid) です。
甲があるイカは、コウイカ目。
甲がないイカは、ツツイカ目とも呼ばれています。
コウイカ目の代表は、コウイカや紋甲イカ。
他には沖縄の大型高級イカ・コブシメや美しい色合いが特徴のハナイカなどもありますが、あまり有名ではないかもしれません。
ツツイカ目は骨がなく、日本でよく食べられているのはこちらの種類の方が多いです。
スルメイカ、ヤリイカ、剣先イカなどが含まれます。
甲いか|もっちりねっとり、濃厚で墨が美味しい。
コウイカは、甲があるイカ。
見た目は平べったく、サイズは少し小さめ。
丸くて大きな胴体の中に、硬い板のような甲を持っていることから「甲いか」と呼ばれるようになりました。
骨のようにも見えますが、元は巻貝のような殻だったそうです。
一般的な旬は冬。
ねっとりとした 濃厚な甘みと旨味。
肉厚でもっちりとした食感が特徴です。
刺身はもちろん、天ぷらなどでも美味しく食べられます。
かね徳のイカ珍味はコウイカがメイン。
白さと肉厚な身と甘味を活かし、「いか黄金」や「いかうに」などに使われています。
コウイカで忘れてはいけないのは、墨!
コウイカの墨は他のどのイカの墨より強烈で、薄めるためには5tもの水が必要になるそうです(!)
イカの中でも墨袋が大きく、たくさんの墨が取れるため別名スミイカとも呼ばれています。
西洋のインク「セピア」の語源としても有名ですね。
コウイカの墨袋と出会ったときは、くれぐれも不用意に破らないようお気をつけください。
ちなみに、コウイカはイタリア・スペイン料理でも一般的な食材で、イカ墨パスタやイカ墨のパエリアはコウイカの墨が使われているのだそうです。
真いか|甘みが強く、ワタが美味い。
真いかは別称で、一般的にはスルメイカのことを指します。
真ダコや真鯛のように、水産の世界では
真=その地域で最もポピュラーであり、代表的なもの
を指して、「真◯◯」と呼ぶことが多いのです。
そのため、コウイカを真いかと呼んだり、剣先イカを真いかと呼ぶ地域もあるそう。
スルメイカは何といっても、 甘みが濃いのが特徴です。
特に ワタ(内臓)の味が良いので、よく塩辛になっているのがこのスルメイカ。
年に二回旬があり、夏は身が薄いので、刺身向き。
冬はワタがよく取れ身にも脂が乗るので、塩辛向きになります。
日本人にとって最もなじみがあるイカは、このスルメイカかもしれません。
平安時代の辞書にも記載があるほど歴史が深く、現在でも日本人の魚介類年間消費量トップに常に入り続けている魚介類です。
日本人のイカ好きは、遺伝子レベルで染み付いているのかも
まとめ|イカは2種類あるが、どちらも美味しい。
昔から日本で食べられていたイカですが、見た目も特徴も意外と差がありました。
甲いかはもっちり濃厚で、
真いか(スルメイカ)はコリコリ甘い。
あなたの好みはどちらのイカでしょうか。
今度イカを食べる機会にでも、是非食べ比べてみてくださいね。